• NO BALL NO LIFE

10cm x 0.8cm

10cm x 0.8cm ・・・ いったい何のことでしょう。

これは、野球場においてヒット性の打球を打つことを想定した場合の、インパクト位置におけるバットの許容誤差の範囲です。長軸方向に10㎝、短軸方向に0.8㎝。・・・・なんだか小難しいですが。

野球関連の論文に記載されていたのですが、ヒット性の打球を打てるバットの打撃部分の範囲(スイートスポット)のことを指しています。(上の絵の赤い部分)

上の絵では大きく表示しましたが、10㎝x0.8㎝だと、実際はボールペン1本分より短いです。

ピッチャーが投げるボールを、力いっぱいのスイングで、なおかつバットのこの狭い部分にうまく当てないとヒットにならない・・・・・

どんだけ難しいことやってんの! と思います。

逆に言うと、ヒットをバンバン打ててる選手は、この部分にうまく当てているということです。言い換えれば、どんなボールに対しても、バットのこの部分を持ってくるのがうまいということになります。

バッティングの練習で、子供たちが最も多くやるのが「素振り」だと思います。でも、その素振りをするとき、みんなどんな意識でやっているでしょうか。

強いスイングを意識する?体が開かないように、アウトステップしないようにフォームを気を付けながら振る?

素振りをするときもいろいろな目的があると思います。

打撃で好成績を残すためには

1)スイングスピードの向上

2)タイミング誤差の低減

3)バット上のインパクト位置の誤差の低減

この三要素が必要です。(御前純 2016)

2)のタイミング誤差については、投手が意図的にタイミングをずらしてくるという状況がありますので、素振りでは体得しづらいですね。また別の機会に考えましょう。

多くの選手が、1)スイングスピードを上げるために強い振りを意識して素振りをしていると思います。

ただ、やみくもに強く振ったところで、ボールにバットが当たらなければ空振りですし、先ほどのボールペン1本分のエリアに当たらないとヒットは生まれません。

ということは、ヒットを打てる部分を、飛んでくるボールめがけてぶつけるという、バットのコントロールの練習もしなければいけません。つまり、3)のインパクト位置の誤差をなくすための練習も必要ということです。

そこで、たとえば、こんな素振り練習いかがでしょうか。

 ① 二人一組で、一人がバットを構え、もう一人は離れて立ちます。

 ② 9個のマスに分割されたストライクゾーンを想定し、それに1~9の番号を振り分けます。

 ③ 相手役はその数字をランダムに相手に伝えます。

 ④ 言われた数字のある位置を振ります。

 ⑤ 言われた通りのところを振っているかどうか、相手役に確認してもらいます。

こうすることで、異なるコースを狙ってバットを振るという練習ができます。二人でやらずに、一人で各番号のコースをイメージしてそこにバットを通す練習もありなのですが、イメージと現実のギャップが出たときに、それを修正してくれるチームメイトがいると向上も早いと思います。

バッティング練習では、トスバッティングやシャトル打ちなどの実打での練習もありますが、飛んでくるものを打ち返す練習は当てることに意識が寄りすぎてスイングスピードが落ちるという傾向もあり、狙ったところを強く振るという点ではこの9分割の素振りは優れた練習ではないかと思うわけです。

実はこの練習、約30年前、筆者が高校生の時に野球部の同級生たちがやっていました。

その選手たちは、夏の県予選を突破する快挙を成し遂げました。

この練習もやってみて損はないかもしれません。

It is only with the heart that one can see rightly. — Saint-Exupéry

(参考文献)御前純 「インパクト位置の再現性に関わる野球打撃動作の検討」2016

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